VirtualLabとZemax OpticStudioで扱う物理光学の違いについて|株式会社 ティー・イー・エム

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2025.07.01

光学シミュレーションソフト

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VirtualLabとZemax OpticStudioで扱う物理光学の違いについて

VirtualLabは物理光学に特化したソフトウェアですが、Zemax OpticStudioにも物理光学を扱う機能があります。両者のベースとなる違いについて見てみたいと思います。

光学は理論的な側面から下図のように分類できることが知られています。円の大きさは取り扱う情報量と相関があると考えられます。

この図で見ると、Zemax OpticStudioの物理光学伝播機能は「波動光学」と呼ばれるスカラー回折理論の範疇にあります。一方で、VirtualLabは電磁波として扱いますので、「電磁光学」と呼ばれるベクトル回折理論の範疇にあります。

「波動光学」の前提条件として、結像光学系ではFナンバーが1より大きな、つまり、暗い光学系であることが挙げられます。Fナンバーが1より明るい光学系の解析には、VirtualLabのような「電磁光学」の範疇での計算が必要となります。

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