技術情報
光ファイバー端面の状態はファイバーの精度に大きく関わるため、平坦で表面にキズやごみなどがないことが要求されます。端面の状態をデータとして取得することで、性能の向上や問題が生じた際の改善案の検討をすることが可能になります。NorthLab社の検査装置ProViewは、簡単な操作でファイバー端面の様々な情報を正確に取得します。NorthLab ProViewの製品紹介ページはこちら
本記事では、ProViewでファイバー端面検査を行うまでの過程をご紹介いたします。
ProView本体各部の名称を確認する
ProViewはUSB3.0ケーブルでPCと直接接続できます。データ通信も給電もケーブル1本なので、コンパクトな筐体と相まって取り扱いがとても簡単です。
PCでProViewを起動する
使用するPCにProView本体を接続後、インストールしたソフトのアイコン(ProView Control)からソフトウェアを立ち上げます。
最初に上記のSettings画面が表示されます。ここに表示されている条件はデフォルトで設定されているもので、そのまま使用することが出来ます。必要に応じて変更することができます。
検査ファイバーをProViewにセットする
ファイバーホルダーの用意

同梱もしくはお手持ちのファイバーホルダーを用意します。本体のホルダーアダプターは、ファイテル製やフジクラ製に合わせて作られているため、そのまま使用できます。
※写真はファイテル製S712ホルダーの外径500µm用
ファイバーホルダーにファイバーをセット

測定するファイバーをファイバーホルダーにセットします。
ファイバーはホルダーの先から約12mm程度出します。
ファイバーホルダーアダプターにファイバーホルダーをセット
ファイバーをセットしたファイバーホルダーを本体のファイバーホルダーアダプターに置きます。置く時にファイバー先端が他のパーツに当たらない様にお気を付けください。先端が当たると、衝撃で割れてしまうことがあります。
ファイバーホルダーから伸びているファイバー先端は、写真の様に測定孔の手前にあるV溝に載せます。
クランプを閉じる
ファイバーホルダーをホルダーアダプターにセットしたら、静かにクランプを閉じます。
ファイバーのピント合わせ
マイクロメーターでピントを合わせる
クランプを閉じたら、本体正面右側にあるマイクロメーターでソフトウェアの画面上に出ている画像を見ながらピントを合わせます。
画面上段にあるInspectボタンをクリックするとライブ映像に切り替わります。ここでの映像を見ながらピント調節を行います。画面左側には対象ファイバーの外径・コア/クラッドの傾き角度等が表示されます。
検査の実施
ピント合わせまで完了したら、Measurementボタン1つで端面の検査を行うことができます。
検査によって以下のようなデータが得られます。
各データは3Dでの表示も可能です。
ファイバー端面検査環境の実現
ご覧いただいた通り、ProViewによるファイバー端面の検査は特別な技術や環境を必要としません。
どなたでもお手軽にファイバー端面の詳細なデータ取得が可能となります。
ご質問やデモ機のお貸出しについてはお気軽にお問い合わせください。
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